こんにちは、楢戸です!
さて、本日は東京都台東区にお住いのK様から、雨漏り調査のご依頼があり、屋上の雨漏り診断をさせて頂きました。
「今はいいんだけど、強い雨が降ると雨漏りしちゃうんだよね」との事。
ここ最近は強い雨が降ってなかったらしいですが、
10月の台風が頻繁にあったころは屋上直下のお部屋に漏水が発生したんだそうです。
現状のヒアリング
まずは雨漏り調査の前に、お客様からのヒアリングです。
- 防水改修を行わずどのくらい経過しているか
- 現段階で雨漏りは発生しているか
- 漏水が始まった時期
- 降雨後、漏水開始までの時間および降雨終了後の継続時間
- おおよその漏水量
- 漏水が生じる条件(降雨後、風速、風向等)
- 漏水による被害の状況
このような点を事前に確認させて頂きました。
すると、新築から15年経過し一度もメンテナンスをされていないとのこと。まとまった雨や雪がふると、2回の和室の部屋に雨漏りがあったそうです。
このお客様の状況を事前に聞いたうえで、仮説を立てて実際の調査に入ります。
防水層・排水ドレンの劣化による漏水
まず、目視検査にてチェック。
「どこから水が入っているのか」
など調査段階で原因となる箇所を予測していきます。
既存の防水層は塗膜防水になっておりましたが、かなりの劣化具合。
防水層が剥げて下地が出てしまっている箇所もございました。
そして一番気になるのが、各箇所に防水層の亀裂が見受けられます。
浅いものから深いものまで、広範囲にわたっておりました。
恐らく、防水層の中から湿気が発生して爆裂を引き起こしたものと思われます。
また写真ではわかりずらいんですが、排水ドレンもかなり劣化しており、
且つ落ち葉や汚れの詰まりで漏水を引き起こしてました。
その後、目視調査で得た情報をもとに、散水調査を行います。
雨漏りが起きていると思われる箇所に水をかけていき、散水調査を行うことで雨漏りを再現します。
その後赤外線にて、入念に雨漏り個所をチェック。
調査結果
調査の結果、防水層のひび割れ、また排水ドレン周辺か漏水が確認できました。
- 防水層の破断・損傷(浅いもの深いもの様々)
- 防水層の末端剥離(ドレンまわり等の端末部)
- 防水層立上り隅角部の浮き(多数あり)
- 防水層のふくれ(多数あり)
今回は、下地の補修(シーリング補修)、防水層の再構築、改修ドレンの設置が必要になりそうです。
雨漏りの防止策としては、経年の劣化により防水層がかなり傷んでいるので、長いスパンで耐用力があるウレタン通気緩衝工法にて施工するのが一番ベストだと判断しました。
以上、楢戸がお伝えしました!