こんにちは、楢戸です!
本日は、足立区の竹ノ塚にお住いのマンションオーナー様からのご依頼で、外壁の雨漏り診断をさせて頂きました。
「塗り替えで雨漏りって止められるんですか?」
そんな連絡を頂戴しました。
去年の度重なる地震や、強烈な風雨の影響で雨漏りが発生してしまっているとのこと。
外壁の場合は、塗装の劣化による雨漏りと、そもそもの建築構造不具合による雨漏りがあるのでしっかりと調査が必要です。
現状のヒアリング
まず現場調査に入る前に、状況確認のたヒアリングを行います。
- 防水改修を行わずどのくらい経過しているか
- 現段階で雨漏りは発生しているか
- 漏水が始まった時期
- 降雨後、漏水開始までの時間および降雨終了後の継続時間
- おおよその漏水量
- 漏水が生じる条件(降雨後、風速、風向等)
- 漏水による被害の状況
まずは上記の点を事前に確認させて頂きました。
すると、外壁の補修を行ったのが10年以上前にさかのぼるんだとか。先日の都内を襲った大雪の影響もあって、漏水箇所が気になり始め連絡をくださったそうなんです。
このお客様のヒアリングを元に、仮説を立てて実際の調査に入ります。
タイルのひび割れ・目地のひび割れ・タイル浮き
まず、全体を目視検査にてチェックからスタート。
調査段階で原因となる箇所を予測して見つけ出していきます。
今回のマンションは、日射と放冷による表面温度変化で起こる膨張・収縮の繰り返しとその重さにより、タイルが欠損・欠落したり、浮いたりという不具合が発生してました。
こちらはひび割れ箇所。
こちらは度重なる地震などにより、亀裂が入ってしまったと思われます。
そして、タイルの浮きが至るところに確認できました。
これは、
- タイルの圧着不足
- タイル裏足に不純物が付着、
- ライマーの不適正使用(種類・濃度等)
など、施工上の問題も考えられます。
そこで下記の方法で下地に問題無いかチェックします。
1つはタイルのすぐ裏面で浮いている際に打診棒で叩くと鳴る音で、
「キンキン」「ピンピン」
という金属音に近い高い音があります。
もう1つは、下地モルタルの裏に大きな浮きがある際の音で
「ゴンゴン」「ゴロゴロ」
といった鈍く音域の低い音があります。
タイルの打診調査は、この音の違いによって判断します。
調査結果
今回は、マンションの立地条件なども関連して、外壁タイルにかなりのダメージが見受けられました、
このまま放置したままにしてしまうと、建築構造にもダメージをきたす可能性があるので早めのメンテナンスが必要です。
今回は、
- タイルの貼り直し
- 劣化した目地をエポキシ樹脂にて補修
- 壁面のクラック補修
など、いくつかの方法で外壁補修するのがベストな判断かと思われます。
以上、楢戸がお伝えしました!